終活で相続財産目録を作成しませんか?

お客様と面談をしていると、「亡くなった方の財産内容がよくわからない」ということを度々お聞きします。
夫婦間であれば互いの財産内容を把握しているという方も多いかもしれませんが、親や兄弟の財産まで把握している方は少ないのではないでしょうか。
相続手続きは遺産分割協議をしたり(遺言がない場合)、戸籍等の必要書類を収集したり、時間や手間が掛かります。
それに加えて、亡くなった方が何の財産を持っているのかわからないとなれば、非常に厄介です。
そこで今回は「残された相続人のために相続財産目録を作成していただきたい」という願いを込めて、相続財産目録について記載します。

そもそも相続財産目録とは?

相続財産目録とは、ご自身の財産内容(内訳)を一覧にしたものです。
記載方法や記載内容に決まりはありませんが、遺言に添付する際には署名押印が必要になりますのでご注意ください。
また、相続財産目録の作成は必須ではありませんが、生前に作成しておけば、相続人はこれを手掛かりに相続手続きを進めることができるため非常に助かります。
また、相続開始を知った時から3か月以内に行わなければならない相続放棄・限定承認や10ヶ月以内に行わなければならない相続税申告をする際の判断基準にもなります。

相続財産目録作成前にまずは財産整理!

終活というと捨て活、断捨離など物の整理から始める方もいらっしゃいますが、途中で力尽きてしまったという方も多いのではないでしょうか。
面談でも話しますが、終活としてまず行っていただきたいのが金融資産の整理です。
先ほど述べたとおり相続手続きは煩雑ですので、使用頻度の低い口座は解約し、資産をまとめておくと良いでしょう。

財産目録の作成の仕方

財産整理が終わりましたら、いよいよ相続財産目録の作成です。
作成は手書きでもパソコンでも構いませんが、パソコンで作成する場合は必ず印刷をして保管しましょう。
(データだけで管理すると相続人がすぐに確認できない場合が多いため)
また、最近では書店に終活ノート(エンディングノート)が売られていますが、その中にもご自身の財産内容を記載するページがありますので、終活ノートを使っても良いかもしれません。

ここで、相続財産目録の記載例をご紹介します。

【不動産】
種類/所在地/持分
(例)土地/札幌市〇〇〇〇~/持分2分の1
※固定資産税が課税されていない不動産についても忘れずに記載しましょう。
【有価証券】
種類/取引先/銘柄・商品名/数量
(例)株式/○○証券会社/○○ホールディングス/1,000株
【預貯金】
種類/取引先/口座番号/残高(〇年〇月〇日時点)
(例)普通預金/○○銀行△△支店/1234567/1,000,000円(令和6年1月1日時点)
※ネットバンキングをご利用の方はIDやパスワードも記載しておきましょう。
【その他の財産】
種類/数量
(例)金貨/100個
なお、保険契約については相続人が相続手続きをしなければなりませんので、わかりやすいように相続財産目録の中に記載しておくと良いでしょう。
なお、死亡保険金は受取人の固有の財産であるため相続財産には含まれません。
【保険】
種類/取引先/被保険者・受取人名/受取割合
(例)生命保険/○○保険会社/被保険者:A、受取人名:B/受取割合A:50%、B50%
また、相続財産目録にはプラスの財産だけではなく、マイナスの財産も忘れずに記載しましょう。
【負債】
種類/借方/残高
(例)住宅ローン/○○銀行/○○円

以上のように、相続財産目録には相続財産が特定できるように細かく記載します。
また、作成時はくれぐれも相続財産の漏れがないように十分に気を付けてください。

相続財産目録が完成したら

相続財産目録は一度完成したら終わりではなく、定期的に見直し(更新)しましょう。
相続財産目録に記載があるにも関わらず、相続人が金融機関で相続手続きをしようとしたら、取引がなかったということがあります。
また、相続財産目録と一緒に根拠資料(不動産謄本、通帳、取引残高報告書、保険証券など)をまとめて保管しておくと良いでしょう。
(まとめて保管しておかないと、相続人が探すのに苦労します…)

生前にご自身の相続財産目録を作成している方は少ないですが、相続財産目録を作成することで、相続人が相続手続きをスムーズに行えますので、ぜひ作成してみてください。

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