相続税の節税対策を事前にするのとしないのとでは大きな差になります。
ここでは節税対策の一例をご紹介しますが、節税対策はお客様一人一人の状況に応じて最適なものが異なりますので、まずは一度無料相談にてお気軽にご相談ください。
暦年贈与
自分の財産を生前に家族やお世話になった方に贈与し、相続財産を減少させます。生前に贈与することで直接感謝されますので、その点は相続後に渡すよりも良いかもしれません。1人当たり年間110万円までの贈与は非課税ですので、毎年複数の親族に贈与することで大きく財産を減少させることができます。
なお、相続税の試算をしたうえで、相続税率よりも低い税率に抑えられる場合には贈与税を支払ってでも財産を移転することが有効な場合もあります。
贈与税の税率表
相続時精算課税贈与
この制度を使うと、2,500万円までの贈与であれば贈与税はかかりません(2,500万円を超える部分に20%の贈与税がかかります)。しかし、その名のとおり相続時に精算される贈与ですので、相続時にはその贈与した財産を被相続人の財産にカウントしたうえで相続税が計算されます。これにより計算された相続税から既に支払った贈与税を控除して相続税を納付します。
相続時精算課税贈与が特に有効な場合としては、もともと基礎控除内の財産しか持っていない方や、毎年賃料収入が得られる収益物件や株価の上昇が見込まれる株式のように今後の価値の上昇が高い確率で見込める財産を相続時精算課税贈与により移転することは有効になります。
これは、相続時にカウントされるのは「贈与時点」の相続税評価額と定められているためで、移転後の果実(賃料収入や株の値上がり分)は贈与を受けた人のものになります。
なお、相続時精算課税贈与により贈与した場合には必ず翌年3月15日までに贈与税の申告をしなければいけませんので忘れないようにご注意ください。
小規模宅地の減額
相続により移転する土地について、一定の条件を満たせば最大80%減額できる制度です。
例えば、5,000万円の評価額である土地が、80%減の1,000万円として計算できますので、インパクトは大きいです。
この制度は自宅の土地の場合では330㎡まで80%減額になります。したがって、北海道の地方の330㎡でも東京都心の330㎡でも等しく80%が減額になりますので、坪単価の高い不動産を購入してそこで減額を受けることで節税に活用することができます。
不動産投資
不動産投資による節税も有効です。
例えば、現金や預金で3,000万円持っている場合は相続税評価額も3,000万円ですが、価値が3,000万円の不動産に変えた場合には相続税評価額が大きく減額される仕組みになっています。
ただし、相続税の節税になるからと言って、空室が多くキャッシュフローが出ない物件を買うのは本末転倒です。アパート・マンション経営は簡単ではありません。信頼できる不動産会社や専門家に相談のうえ、しっかり検討されたうえで実行してください。
生命保険
生命保険も相続税の節税に使うことができます。
具体的には、自分が加入していた保険から相続発生後に相続人に保険金が1,000万円支払われたとします。
このような死亡保険金も相続財産にカウントされるのですが、「法定相続人の数×500万円」までは非課税になります。
例えば、相続人が奥さんと子供2人の場合には、法定相続人3人×500万円=1,500万円までが非課税となります。
1,500万円までの保険金であれば相続税はかからず、2,000万円の保険金であれば差額の500万円だけが相続税の対象となります。
高齢な方であっても、医師の審査なしで、支払った保険料よりも死亡時の保険金が多くなる保険商品もありますので、余裕資金のある方には有効な相続税対策と言えます。
相続税対策に効果的な保険のご提案もできますので、お気軽にご相談ください。
お墓や仏壇を生前に買う
お墓や仏壇は相続税法上非課税財産とされています。
生前にこれらを買っておけばその分現預金が減少し相続税の節税となります。
これを相続人が相続した現預金により相続後に買うと、現預金が課税対象となり節税にはなりません。
養子縁組
養子縁組と聞くと仰々しいものに聞こえますが、養子縁組にも2種類あり、普通養子縁組であれば比較的ハードルが低く検討の余地があると思います。
普通養子縁組:実親との関係そのままに、養親との親子関係を作る法律行為
特別養子縁組:実親との関係を断ち切り、養親との親子関係を作る法律行為
養子に入る税法上のメリット
● 基礎控除が600万円増える
● 生命保険金・死亡退職金の非課税限度額が500万円増える
● 税率が下がる可能性がある
養子に入るデメリット
● 遺産分割がまとまらない可能性が
● 孫を養子にして相続すると相続税が2割増しとなる
● 相続税の計算上、養子が認められない可能性が
相続税法における養子の数の制限
養子を増やせば増やすほど相続税の節税になるかと言うとさすがにそううまくはいきません。相続税の計算に入れる養子の数については以下の制限があります。
● 故人に実子がいる場合 養子1人まで
● 故人に実子がいない場合 養子2人まで
その他
上記は相続税対策の一例です。その他にも広大地評価、未上場株式の株価引き下げ、海外移住による節税などたくさんの種類があります。
相続税の節税対策はお客様の財産構成や状況、家族構成などによって適切なものが異なってまいります。オーダーメイドのものになりますので、お客様の状況をしっかりヒアリングさせていただいたうえでご提案させていただきます。
まずは一度無料相談を活用してご相談にいらしてください。