たくさんの相続手続きがある中で、期限が決まっているものがあります。
その中でも一般的なものをご紹介いたします。
1.死亡届
期限は死亡の事実を知った日から7日以内、国外で死亡した場合は3カ月以内です。
提出先は被相続人の死亡地・本籍地もしくは届け出人の所在地の市区町村役場となります。死亡届については、葬儀を行った葬儀社で代行してくれる場合が多くご自身で対応することはあまりないと思います。なお、死亡の記載のある戸籍(除籍謄本)や住民票(除票)は、死亡届を提出してから約1週間から10日ほどで作成されます。
2.相続放棄・限定承認
期限は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に家庭裁判所にて申し立てを行う必要があります。よくある相談は数か月後に遠い親戚が亡くなったと連絡があり亡くなったことを知ったときです。この場合は、連絡があったときに知ったことになりますので、その日から3カ月以内となります。なお、3カ月以内に相続放棄をするかどうかを決められない場合は、家庭裁判所に申し立てをすることにより期限を伸長することができます。
3.森林の土地の所有者届出
森林の土地の所有者になってから90日以内に取得した土地のある市町村長へ届出が必要となります。対象となる森林は、都道府県が策定する地域森林計画の対象となっている森林となります。なお、届出を怠った場合は10万円以下の過料となるようです。
4.農地法第3条の3第1項の規定による届出
農地の相続については、農業委員会へ10カ月以内に届出を提出することとなっています。誰が相続するか決まっていなくても農業委員会へ赴き相談しておくことが重要になります。なお、届出を怠った場合は10万円以下の過料になるようです。
5.準確定申告
納税者が年の途中で死亡した場合は、相続人が1月1日から死亡した日までに確定した所得金額及び税額を計算して申告と納税を行わなければなりません。この期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内となっています。
6.相続税の申告
相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10カ月以内となります。納税の期限も同様です。
相続税の申告対象者は、相続もしくは移動等により取得した財産が基礎控除を超える場合に必要となります。
相続税の申告を行うためには、財産の調査や遺産分割など様々な事を進めていかないとなりません。場合によっては10カ月近くこともありますので、相続税の申告が必要となりそうな場合は早い段階で相談することが重要になります。
この他にも期限がある手続きがあります。ご自身で調べて対応することもできますが、専門家へ相談することにより負担を減らせますので、お困りの際にはご連絡ください。